2012年7月31日火曜日

ジャガイモの花

美瑛の丘のジャガイモ畑、品種は男爵でしょうか、遠くに見えるのは十勝連峰です。丘の上の
方では風当たりが強いのでカラマツの防風林で囲んで守っているのです。防風林と云っても土
地の広さが違うので、防風林の幅も広くて森の様になっています。出雲の築地松のイメージと
全く違うのです。何もかもスケールが大きいのでそれだけで感動してしまいます。


コンタックスST 25mm f16 オート フジクロームベルビア

2012年7月30日月曜日

麦畑

丘一面に広がった広大な麦畑でした。刈り取るばかりに熟した穂が微風に揺れていました。
空に浮かんだちぎれ雲が見る間に縮んで行きます。シャッターを切った次の瞬間には雲は消
えていました。広大な地に在って時間の感覚を忘れていた私に、時間が蘇った瞬間でした。


コンタックスST 25mm f11 オート フジクロームベルビア

2012年7月29日日曜日

沼の原湿原

沼の原湿原は大雪山を代表する高層湿原です。大沼を始め大小様々な沼があって、それぞ
れにトムラウシ山が浮かぶのですが、残念ながら霧の中でした。沼の中の植物はイグサの仲
間の様です。点々と白く見えるのはワタスゲです。沼の原に来るまでは結構な急坂でしたので
霧に浮かぶ湿原のたたずまいは疲れを忘れさせてくれました。


マミヤ645 45mm f16 オート フジクロームベルビア

2012年7月28日土曜日

チングルマとエゾツガザクラ

山を歩く楽しさの半分は高い山でしか見る事の出来ない花たちに出合える事です。大雪は山
が優しくて登りやすく、お花畑が沢山あって、広大な山域と共に大きな魅力になっています。
おかげで立ち止まって花を愛でる事が多くて、つい予定が遅れがちになってしまいます。


マミヤ645 80mmマクロ f5.6 オート フジクロームベルビア

2012年7月27日金曜日

麦の丘

美瑛の耕作地に平地は殆どありません。すべての耕作地がうねりながら連なっていきます。
この地を開拓した先人の苦労を思うと頭が下がります。だからこそ豊かな実りをもたらす大地
は美しい。大きなちぎれ雲の下ポツンと見える赤い屋根。そこに逞しく生きる人々の生活が営
まれている事を想うと、このうねりの風景に愛おしさを覚えます。


コンタックスST 25mm f11 オート フジクロームベルビア

2012年7月26日木曜日

赤い屋根

美瑛の丘の麦はそろそろ刈り取りの季節を迎えている頃でしょうか。私が訪れたのはかなり
前の事なのですが、初めて観た時、日本にもこんなスケールの大きい、こんなにも美しい所
があるのかと感動した事を覚えています。見渡す限りの麦の大地に、赤い屋根の家がとても
よく似合っていて見惚れていると、そこにちぎれ雲が。あわててシャッターを切りました。


コンタックスST 25mm f11 オート フジクロームベルビア

2012年7月25日水曜日

花の道

大雪はとにかく広い、大雪の山歩きはアップとダウンの間隔が広すぎるので広い草原をの
んびりと歩くと云うイメージになります。お花畑のスケールもケタ違いでそれも横に広いので
北アルプスなど、本州の山のような斜面のお花畑ではないので、歩みはますます遅くなって
しまいます。道の周りの花はエゾハクサンイチゲとチングルマです。


マミヤ645 45mm f8 オート フジクロームベルビア

2012年7月24日火曜日

大沼に映えて

沼の原湿原の大沼に映えているのはトムラウシ山です。大雪山の主峰、旭岳を目指して
クチャンベツ沼の原登山口から登りはじめて出合った光景です。鏡のような水面に映る雪
を戴いた優しい山容は、これからの山旅の楽しさを約束してくれているようでした。



マミヤ645 45mm f11 オート フジクロームベルビア

2012年7月23日月曜日

大山のお花畑

ユートピア小屋周辺のお花畑の規模は、日本アルプスに数あるお花畑と比べてもそんなに
見劣りするものではありません。クガイソウを別にすれば眼を惹くのはシシウドとシモツケソ
ウですが東斜面はこの時季、花で満たされていると云っても過言ではないでしょう。


コンタックスN1 24-85mm f11 オート フジクロームベルビア

2012年7月22日日曜日

水布

それほど大きな滝ではありません。めったに人も訪れないのか、道も定かではなく、滝の音を
頼りに草木を掻き分けてやっとの事でたどり着きました。殆どの場合、流木は撮影の邪魔にな
るのですが周辺が暗くて滝だけが浮かび上がっているようなので、あえて流木をとり込んで長
時間露光してみました。深山の静けさが表現出来ていれば良いのですが。


コンタックスN1 24-85mm f11 30秒 フジクロームベルビア

2012年7月21日土曜日

イブキトラノオ

四国の剣山にレンゲショウマを探しに行ったのですが、時季を逸したのか良い花を見付ける
事が出来ませんでした。代わりに霧の中に浮かび上がってきたのはイブキトラノオでした。山
に入ればこの時季、必ずといっていいほど見掛けるポピュラーな花なのですが、霧に浮かぶ
トラノオはとても味わい深いものでした。


ニコンF6 24-120mm f5.6 オート フジクロームベルビア

2012年7月20日金曜日

天高く

三日目の午後の蓮は長い茎の上で、何かを待つように空に向かって伸びあが
っている様に見えました。空には夏には珍しい絹雲が浮かび、高く澄んだ空を
印象付けていました。『枕草子』で清少納言は「花は仏に奉り実は数珠に貫き」
と記しています。美しさに感心するだけではなく、浄土を想うのは日本人の意識
に深く結びついた思想があるのでしょう。

ニコンD700 24-120mm f8 オート ISO800 

2012年7月19日木曜日

九蓋草と大山

7月20日頃から大山のユートピア小屋周辺の東側斜面は一面の大きなお花畑になります。
シモツケソウ、シシウド、シコクフウロ、オオバギボウシ等々、中でもひと際眼を惹くのがこの
クガイソウです。青紫の花の群れが眼の前に拡がる光景は他では中々見られないものです。
遠くの方で点々と白く見えているのはシシウドです。


コンタックスN1 24-85mm f11 オート フジクロームベルビア


2012年7月18日水曜日

風に吹かれて

三日目の午後の蓮の花は、強い風と雨にさらされて花弁が風車の様に渦巻いていました。
形が変わってしまうほどの長い時間を耐えていたのでしょう。自分はまだ散る時ではないと
必死に頑張って耐えているんだなと、そんな想いで見つめていました。



ニコンD800 80-400mm f5.6 オート ISO400

2012年7月17日火曜日

水遊び

まだ発表はありませんが、どうやら梅雨明けした様な今日の天気です。この調子だと
厳しい夏になる様な気がします。場所は大山の元谷です。私は海より山の方を好む質
でこの時季になると山に登りたくなります。大山にも縦走路がしっかりしていた時は訓練
を兼ねて頻繁に登りました。縦走禁止になった今は登山対象としての魅力は半減してし
まいました。水遊びする親子はとても楽しそうで、青空に浮かぶ雲も気持ちよさそうです。

ニコンD700 24-120mm f11 オート ISO800

2012年7月16日月曜日

蓮ひらく

浄土教が盛んになった平安、鎌倉頃には、「阿弥陀経」などに、人が死ぬと阿弥陀如来に
迎えられて瞬時に極楽浄土の蓮の花の上に救済されると説かれている事が信じられ、この
後、蓮は「妙法蓮華経」にある仏教の究極原理の象徴から、人々にとっての信仰の象徴に
変化していったものと想われます。蓮の台(はすのうてな)とは極楽浄土に往生した者がす
わる蓮華の座ですが、これは「はちすのうてな」で逆円錐形の花床の事です。これでは味気
ないので花で表現してみました。

ニコンD800 80-400mm f5.6 オート ISO400

2012年7月15日日曜日

水の造形

鬼の舌震は奥出雲町にある渓谷で1927年(昭和2年)に国の名勝及び天然記念物に指定
されています。正式名称は鬼舌震(おにのしたぶる)。由来は出雲風土記で阿伊の里に住む
玉日女命を恋い慕った和仁(さめ)が日本海より通って来るのを嫌った姫が、川を大岩でせき
止めてしまい、拒まれた和仁は一層、姫を恋い慕った事から「和仁のしたぶる」、これが転訛
して鬼の舌震(したぶるは慕うの意)になったと伝えられています。とてつもなく長い時間をか
けて水が造り出した岩の造形は、雨に濡れて鈍く輝き、悠久の美しさを見せています。

ニコンD700 24-120mm f11 オート ISO800

2012年7月14日土曜日

雨に打たれて

強い風が吹いて倒れてしまったのでしょう。大粒の雨に打たれています、花の形から推測す
ると四日目の花なのでしょう。実はまだ熟しておらず、このままでは朽ちてしまうだけでしょう。
ものの憐れを感じる所なのですが、何故か美しく感じてしまうのは私だけでしょうか。



ニコンD700 80-400mm f8 オート ISO1600

2012年7月13日金曜日

ひっそりと

暑くなると水の音が恋しくなります。特に流れ落ちる滝の音は、山歩きの好きな私
にとって最高のBGMです。どこの滝か忘れましたが、深い森の中で流れ落ちる滝
だけが白く浮かんでいる様なそんな印象が、一群の緑と共に心に残りました。



コンタックスN1 24-85mm f16 オート フジクロームベルビア

2012年7月12日木曜日

はなびら

花の咲き方にはそれぞれ規則性がありますが、蓮の花のそれは一日目、明け方に咲き正午
に閉じる。二日目、夜明けに開いて午後八分どうり閉じる。三日目、夕方まで咲き続けるが、
午後には外側の花弁から散り始め、四日目の午前中に散ってしまいます。葉っぱの上、水滴の
布団に落ちた花びらの上に緑色の美しい小さな蜘蛛、名前をウロコアシナガグモと云うそうです
が絶妙のタイミングで登場してくれました。

コンタックスAX マクロプラナー100mm f2.8 オート フジクロームベルビア



2012年7月11日水曜日

夏空に

ノウゼンカズラの燃えるような赤は暑い夏の青空にとてもよく似合う様な気がします。
と云っても、それで涼しく感じると云うのではなく、むしろ余計に暑さを強調するそんな
花です。中国原産で9世紀にはすでに日本に渡来していました。太陽の好きな花で陽
の光がないとつぼみのまま枯れてしまう事もあるそうです。


ニコンF6 24-120mm f11 オート フジクロームベルビア

2012年7月10日火曜日

大賀ハス

荒神谷史跡公園で咲いている蓮は大賀ハスです。1951年千葉県の落合遺跡の泥炭層から
発掘された3粒で1952年大賀一郎博士が発芽を試み、その内の1粒が見事に生育して花を
咲かせました。このニュースは国内外で報道され、同年11月17日付ライフで「世界最古の花、
生命の復活」として掲載され、博士の姓を採って大賀ハスと命名されました。2000年以上前
の生命が保たれていた事への驚き、神秘。頭が下がります。

ニコンD800 80-400mm f11 オート ISO400

2012年7月9日月曜日

涼を求めて

倉敷川の遊覧船です。熱い時季、川面に涼を求めて繰り出す川船は倉敷美観地区の風物
の一つです。乗っている人はそれほど涼しさは感じないでしょうが、橋の上で川風に吹かれ
ながら、風に揺れる柳越しに見る風景にこそ涼しさを感じます。


ニコンF6 80-400mm f5.6 オート フジクロームベルビア

2012年7月8日日曜日

ねむの花

本来、ねむの木の花と呼ぶべきであろうがこちらの方が語呂が良いので、普通に使われて
いるようです。ねむの木は名前に似ず非常に逞しい木の様で、荒れ地に最初に進出するパ
イオニア的な木です。花も淡紅色の糸のようなおしべが沢山あって、優しい美しさです。水田
の稲が少し育って、薄緑の絨毯の様になった里によく似合います。


コンタックスN1 24-85mm f5.6 オート フジクロームベルビア


2012年7月7日土曜日

かえるくん

お馴染み、トノサマガエル。蓮の花の下を探せば必ず当然のごとく、葉っぱの上で寛いで
おられます。カエルにとってこれほど安全で快適な場所はないのではと想ってしまいます。
鳥に対しては上にある花や実が守ってくれる。蛇に対しては水が障壁となり、おまけに葉っ
ぱという陸地がある。なるほど、快適だ。


ニコンD700 24-120mm f8 オート ISO800


2012年7月6日金曜日

糸トンボ

蓮の葉は止まりやすいようでいろいろな動物がやってきます。雨の後、翅を休めているのは
クロイトトンボです。鮮やかな青が目立つトンボで、見付けるとつい追い掛けてしまいます。
この日はかなり長い間じっとしていてくれたので、落ち着いて撮影できました。


ニコンD700 マイクロニッコール105mm2倍テレコン f2.8 オート ISO800

2012年7月5日木曜日

捩花

今日、久し振りにねじ花に出合いました。花の時季はすでに過ぎていると思っていました。
調べると花の時季は意外に長く、五月から八月にかけて咲いているとの事でした。ラン科
の花である事は花の形から解るのですが、不思議な咲き方で右巻きと左巻きがあり、結構
おおらかな花なのかな。色が良いですね。


コンタックスAX マクロプラナー100mm f2.8 オート フジクロームベルビア


2012年7月4日水曜日

青空と

蓮の花は雨の日も風情を楽しめますけど青空にも良く映えます。この日は朝の雨が止んで
さわやかな青空が広がりました。空を見上げるままに広角レンズで撮影しました。はなびら
が陽射しに透けて鮮やかな色を見せてくれました。


コンタックスRTSⅢ 25mm f11 オート フジクロームベルビア

2012年7月3日火曜日

蓮は花が開いた時、同時にもう実が見えている花果同時は「妙法蓮華経」で説く仏教の
究極の原理を象徴している所から、仏教文化に取り入れられ極楽浄土の花として人々に
認識され、仏前に供える花としての暗い印象が強いが、元々は涼を呼ぶ夏の花として昔
から日本人に愛されてきました。


ニコンD700 80-400mm f5.6 オート ISO800

2012年7月2日月曜日

浮かぶ

少し遅い時間に出掛けると形の良い花に出合うのはとても難しくなります。荒神谷公園を
一時間歩きまわって、やっと2、3枚というのはよくある事です。この日もそんな状態でした。
緑の海に浮かぶ蓮をイメージして撮影したのですが、少し花が大き過ぎたようです。


ニコンF6 80-400mm f5.6 オート フジクロームベルビア

2012年7月1日日曜日

大賀蓮の発見により、日本の蓮は一気に二千年にも及ぶ歴史を持つ事になりましたが
蓮は仏教文化に深く結び付いており、仏教の浸透と共に豊かな蓮文化の展開をみせて
今日に至っています。原産はインドと云われ、まさしく天竺の花と誰もが納得するのでは
ないでしょうか。荒神谷の大賀蓮は今が見頃、雨の日に会いに出かけます。


ニコンD700 マイクロニッコール105mm2倍テレコン オート ISO800